- SATOMI CLINICAL RESEARCH PROJECT -
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プロジェクトについて

上がり続ける保険料を支える 国民皆保険制度が崩れたら?

 癌に限らず、今までは治らないと考えられてきた病気が治る、もしくは治らないまでも長生きができる、という時代になってきました。そしてそういう進歩は、主に、製薬企業の新薬開発によって担われました。

 しかしながら、その限界も明らかになりつつあります。最近の新薬は、非常に高価であるということは皆さまもお聞き及びと思います。すでにして米国では、薬価の急騰により、「医学の進歩」の恩恵にあずかれる人は非常に少なくなってきています。「良い医療」を受けるためには自身で「良い保険」に入る必要がある。しかし医療費の高騰とともに保険料もどんどん跳ね上がり、2015 年には、そうした「良い保険」の保険料と医療費の自己負担分が、中産階級の年間所得の半分を超し、2028 年には同じになると推定されています。

 つまり米国の「普通のサラリーマン」は、

飲まず食わずで全収入を医療保険につぎ込まないと、自分もしくは家族が大病した時に「進歩した医療」を受けられなくなるわけです。医療費による自己破産も急増しています。

 日本では、国民皆保険制度と、(収入に応じて決められる)一定以上の高額医療は保険でカバーされる高額療養費制度によって、また最悪の場合は医療費が無料になる生活保護の制度が国民を守っています。

 しかしながら、医療費の高騰は我々と無縁ではありません。高額医療の支払いのため、健保組合の保険料はどんどん上がっており、それでも間に合わず多くの組合がその負担に耐えかねて、解散を余儀なくされています。

 医療費急増の主な原因は、医学の進歩(医療の高度化)と、人口の高齢化です。この二つは誰のせいでもなく、また誰にも止められません。日本では2025 年問題と言われているように、団塊の世代が後期高齢者となってきて、その医療費が重くのしかかってきます。

 2017年度の国民医療費43兆円のうち、後期高齢者は16兆円を占めます。2016年度からの増加分でいうと全体で9300億円増のうち、後期高齢者は7300億円増を占めました。後期高齢者医療制度の給付財源は、5割が公費(税金)、4割が現役世代が支払う保険金からの「支援金」です。ですから「重くのしかかる」先は、現役世代と、これから現役になる若い人たちです。

 その「支え手」となる世代の人口は、少子化により急減しています。20~74歳の日本人は2018年には8700万人いましたが、2058 年には5700万人へ、3000万人も減ります。年に75万人、つまり毎年静岡市が一つずつ消滅するくらいのペースです。 支え手を失い、


この国民皆保険制度が崩れたら?