- SATOMI CLINICAL RESEARCH PROJECT -
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がん治療の適正化を図るために世界中のがん治療の権威が結集。その会議に日本からSCP代表理事の國頭英夫と国立がん研究センターの後藤悌先生が招待されました。

Optimal Cancer Care Alliance会議について

抗癌剤や免疫療法剤などの癌治療薬は、患者さんに対して必要以上に投与され、過剰治療によって強い副作用や高いコストで患者さんを苦しめているのではないかという懸念があります。

Optimal Cancer Care Alliance(OCCA)は、そうした過剰治療を正し、患者さんのための最適な(”optimal”)治療を目指そうという団体で、以前はvi3cという名前でしたが2021年に改称されました。理事長はカナダの有名な医師であるイアン・タノック教授で、理事にはアメリカ・カナダ・イギリス・イスラエルなどの医師が名を連ねています。いずれも癌治療では国際的に名の通った、超一流の専門家です。

OCCA(旧vi3c)は今まで、医療者や一般への啓蒙活動と、単発的な小規模研究(前立腺癌に対する治療薬の減量投与など)を行なってきましたが、このたび、国際的な大規模共同研究に乗り出す決定を下しました。まずはその第一歩として、6月3日に(アメリカ臨床腫瘍学会にあわせて)国際会議を開催するということです。

これはある意味、製薬企業の新薬開発に支配されている世界の癌臨床研究を、社会と患者のニーズを知り、それに応える医師と研究者の手に取り戻そうという、初めての本格的な試みと言えましょう。

1月30日に、アメリカ・カナダ・イギリス・イスラエルに加えて、フランス・オーストラリア・香港など、世界中で癌の「最適治療」を目指す研究者約150人が、タノック先生からの開催通知メールを受け取りました。

日本では、SCP代表理事の國頭英夫と、国立がん研究センター中央病院の後藤悌先生に案内が来ました(他に日本人研究者のメールアドレスは見当たりませんでした)。

SCPとしては、この世界的な「癌治療最適化」の研究に、日本の仲間達と一緒に協力していくつもりでいます。まずは日本代表として6月3日の会議に出席して、実現可能で役に立つ研究のために討論してくる予定です。(國頭記)