- SATOMI CLINICAL RESEARCH PROJECT -
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ニュース・活動報告

ラジオ番組「ドクターズボイス〜根拠ある健康医療情報に迫る!〜」に國頭英夫代表理事が出演しました

 ニッポン放送のラジオ番組「徳洲会グループpresents ドクターズボイス〜根拠ある健康医療情報に迫る!〜」3月22日放送回に國頭英夫代表理事が出演しました。同番組は毎週ホットなテーマを設け、各専門分野のドクターをゲストに迎えて、そのメカニズムや対処法を分かりやすく伝える番組です。代表理事の國頭医師は最終回に出演し、「持続可能な医療」について語りました。番組は以下のリンクより3月29日まで視聴することができます。

ドクターズボイス~根拠ある健康医療情報に迫る!~ ニッポン放送 2023/3/22(水) 21:00-21:20
https://radiko.jp/share/?t=20230322210000&sid=LFR


非小細胞肺癌に対する免疫チェックポイント治療の期間短縮と最適化の研究を支援

日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)の肺がん内科グループ(代表:大江裕一郎国立がん研究センター中央病院副院長)が行なっている、非小細胞肺癌に対する免疫チェックポイント治療の期間短縮と最適化の研究(JCOG1701)に対して、SATOMI臨床研究プロジェクト(SCP)が200万円の支援を行い、「休薬しても効果が持続する患者」を選択するための指標となるバイオマーカー探索の解析を行いました。この研究では国立がん研究センター中央病院呼吸器内科の後藤悌先生が中心となっていて、その詳細は2022年1月14日の「ニュース・活動報告」にも掲載されています。


腎臓癌に対する免疫治療薬の最適化研究を支援

日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)の泌尿器科グループ(代表:西山博之筑波大学教授)が行なっている、腎臓癌に対する免疫チェックポイント治療の期間短縮と最適化の研究(JCOG1905、研究総括:江藤正俊九州大学教授)に対して、SATOMI臨床研究プロジェクト(SCP)が約108万円の支援を行い、電子的臨床検査情報収集(EDC)システム改修を行いました。


高齢者肺癌患者における術後活動度の調査研究の論文草稿まとまる

SATOMI臨床研究プロジェクト(SCP)理事の武井秀史先生が中心となって行った、高齢者肺癌患者における術後活動度の調査研究の第一次結果の論文草稿がまとまり、海外の医学専門誌に投稿準備中です。

題名:Prospective, multi-institutional observational study of activities of daily living in elderly patients after lung cancer surgery: report on data at post-operative six months.(肺癌手術後の高齢患者における日常生活活動度に関する多施設共同前向き観察研究:6ヶ月データの報告)

SCPは原稿完成と投稿手続きに関する支援を行いました。


第一回社員総会のご報告

 8月31日、一般社団法人SATOMI臨床研究プロジェクトの第一回社員総会が開かれ、令和3年度決算報告書、事業報告が承認されました。


令和3年度(2021年6月1日〜2022年5月31日) 事業報告書 非営利型一般社団法人 SATOMI臨床研究プロジェクト

  1. 事業の成果
    ・がん治療を中心とした医療の現状について情報発信を行い、問題提起をすることができ
    た。
    ・恒常的な情報発信のためのホームページを作成した。
    ・JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)・JCCG(特定非営利活動法人日本小児がん研究グループ)と提携関係を築き、協力して臨床研究を行う基盤を整備することができた。
    ・海外の研究団体と交流し、情報交換をすることにより将来の共同研究へ道を拓いた。
  2. 事業の実施に関する事項
    定款に記載された事業ごとに記す。一部、令和4年度にまたがる事項も、令和3年度から準備していたものは対象に含めた。

   1 がん治療を中心とした医療の普及、啓発に関する事業
    下記メディアにてがん治療の現状を紹介し、問題点を指摘した。
    医学界新聞インタビュー 第3439号(2021.10.4)
    デジタル朝日「論座」2022.1.6配信
    朝日新聞「ひと」2022.1.15朝刊
    NHKおはよう日本2022.6.5放送
    東京新聞2022.6.23・6.30朝刊
    日本海新聞「潮流」2022.5月?連載中(月1回)
    SCPホームページ開設https://s-cp.or.jp

   2 臨床研究及びその関連領域についての調査、研究、情報の収集、提供、相談及び支援に関する事業
    下記臨床試験を遂行・結果発表または支援した。
    ・JCOG1701(肺がんに対する免疫チェックポイント阻害剤の指摘投与期間に関する研究):症例登録中(対象患者:216人を予定)
    ・JCOG1710A(高齢者肺がん術後の日常生活活動度に関する調査研究):2021.8.9世界肺癌学会(オンライン開催)にて結果の一部を発表(対象患者:876人)
    ・JCCG研究(小児ランゲルハンス細胞組織球症の長期経過観察研究):2022.5.18事務経費サポート(対象患者:約100人)
    ・JCOG0707A1(肺がん患者の長期予後と合併症に関する調査研究):2022.4.6研究計画承認、2022.6.3研究開始(対象患者:963人)

  1. 各種研究会、研修会、講演会、相談会、セミナー等の企画、立案、運営、実施及び管理に関する事業
    下記組織を設立、活動を開始した。
    2022.3.5 JCOG医療経済評価小委員会設立(約120人)
    (2022.6.18 第一回小委員会開催:Webにて、参加者約100名)
  2. 出版業、執筆業並びに書籍、学術書、教材等の企画、デザイン、編集、印刷、制作、発行及び販売に関する事業
    下記のWeb連載を継続中。
    2021.9.21 m3.com(https://www.m3.com)にて隔週連載「医療維新」”Cost, value and value trials” (登録医師数:30万人以上)
  3. 関係団体、個人等に対する連絡、協力、調整、連携、交流、提言及び支援に関する事業
    下記団体との情報交換を行った。
    2022.5.21 OCCA(Optimal Cancer Care Alliance:https://optimalcancercare.org)第一回会議(オンライン開催)参加(参加者約100人)
  4. 各種情報の提供に関する事業
    今年度は該当する事項なし。

令和3年度非営利型一般社団法人SATOMI臨床研究プロジェクト(以下SCP)社員総会議事録

日時:令和4年8月31日午後3時?
場所:帝国ホテル5F会議室(東京都千代田区内幸町1-1-1)

出席者
社員:國頭英夫(代表理事)、石井昂(理事)
オブザーバー:澤田裕美子(澤田税理士事務所)、他書記一名

総社員2名(國頭・石井)全員が出席し、過半数に達しているので総会が成立することが確認され、國頭が代表理事として議長を務める旨宣言し、総会が開始された。

議題1 事業報告について
 事業報告書に基づき、議長より令和3年度の事業報告がされた。
 ・JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)とはどういうものであるかについての確認が質疑でなされた。
議決の結果、事業報告書が承認された。

議題2 収支決算報告について
 議長からの指名により、決算報告書に基づき、澤田より令和3年度の収支決算報告がされた。また、議長から、令和4年度からの健康保険組合連合会(健保連)から研究費支援が始まることが報告された。
 ・法人税、住民税及び事業税の項目についての確認が質疑でなされた。
議決の結果、決算報告書が承認された。

議題3 その他
 ・2年目に入り、「リピーター」の寄付者に対する特典について
  継続方針の確認がなされた。
 ・入会金及び年会費について
  正会員の入会金を1万円、年会費を5千円と定めた。賛助会員については継続審議とした。
 ・代表理事について
  國頭英夫の代表理事留任が承認された。

議長より出席者に謝意を述べた上で、午後4時に閉会した。

以上(文責:代表理事・國頭英夫)


東京新聞朝刊に國頭英夫代表理事のインタビュー記事が掲載されました。

 6月23日付けと6月30日付けの2回にわたってSCP活動の理念を分かりやすく説いたものです。結びの言葉のみを引用します。
〈医療費に糸目を付けず湯水のように使いながら私たちは寿命を延ばしてきた。しかしこれからは人間の寿命を120歳に延ばすよりも、次世代の若者がわれわれと同じように、元気に80歳になれることを目指すべきだ。
 私には娘がいるが、当然、私は娘より先に死ぬべきだ。私の母親は健在だが、私より先に死ぬべきで、だれよりそう望んでいるのは私の母親自身だ。
 そして、ただやみくもに医療費を削るのでは、二宮尊徳の言う「道徳なき経済」になってしまうから、ちゃんとした研究で、無駄なところのみを省き、スリムだが価値を高めた医療で「最低限」を保つ。そうしなければシステムは崩壊し、後には「最低の医療」が残るだけになる。〉


特定非営利活動法人「日本小児がん研究グループ」に、日本で年間100人程度が発症する稀な小児腫瘍「ランゲルハンス細胞組織球症」の長期経過を観察する調査研究のため、200万円を寄付しました。

 2022年5月18日に、特定非営利活動法人「日本小児がん研究グループ」に、日本で年間100人程度が発症する稀な小児腫瘍「ランゲルハンス細胞組織球症」の長期経過を観察する調査研究のため、200万円を寄付しました。

 この病気は、化学療法で「治る」ことが多いとされていますが、治療終了後の合併症発生が多く、その中には治療のために起こるものもあります。また後になってからの再発やそれに伴った合併症も発生します。それらは10年〜15年以降に患者さんのQOLに大きく関わって来るので、丁寧な経過観察と対策が必要になります。詳細は、国立成育医療研究センターの塩田曜子先生からの現場レポートをご参照ください。

 成人のがんと違って、小児腫瘍の患者さんでは、「10〜15年後」というのは、つまり、「人生これから」の時期です。病気を治すことだけでなく、治った後の人生を考える、というSCPの理念に一致するものと考え、研究の支援を行いました。 


臨床研究の現場から

稀で不思議な病気、LCH(ランゲルハンス細胞組織球症)の長期フォローアップ研究:20年先を歩んでいる先輩患者さんが教えてくれること

国立成育医療研究センター 小児がんセンター 塩田曜子


がんに対する臨床研究の団体JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)内に医療経済評価小委員会が設立されました。

 悪性腫瘍に対する臨床研究を行う団体として日本最大であるJCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)の中に、医療経済評価委員会(規定により発足時は「小委員会」)が設立されました。これは、SCPの國頭英夫代表理事の働きかけにより、3月5日のグループ全体会議で承認されたものです。患者さんへの最適な治療を開発するミッションを持つ研究団体の中に、わが国で初めて医療経済もしくは“value”の概念が公式に導入されたことになります。

 委員長には國頭が、また副委員長には国立がん研究センター中央病院の後藤悌先生が指名されました。JCOGに参加しているがん研究者から委員会メンバーを募集したところ、申込者が殺到し、早々に打切りとなりました。それでも通常のJCOG委員会は15〜20人程度で構成されるところ、「オブザーバー」参加も含めると200人を超える見込みです。